広中杯2006ファイナル解答解説

 2006年度広中杯ファイナルの解答および簡易解説です。MATHIC会員などの手によるものなので正しい保障はありません。また、ここに載っている解答に関して我々はいっさいの責任は持たないものとします。「その答えは違うよー」などの意見ございましたら、ご連絡ください。

I-(1)

 答:2^18 * 3^8 * 5^4 * 7^2 * 11 * 13 * 17 * 19

[20/2]+[20/(2^2)]+[20/(2^3)]+…=18
[20/3]+[20/(3^2)]+[20/(3^3)]+…=8
[20/5]+[20/(5^2)]+[20/(5^3)]+…=4
[20/7]+[20/(7^2)]+[20/(7^3)]+…=2
[20/11]+[20/(11^2)]+[20/(11^3)]+…=1
[20/13]+[20/(13^2)]+[20/(13^3)]+…=1
[20/17]+[20/(17^2)]+[20/(17^3)]+…=1
[20/19]+[20/(19^2)]+[20/(19^3)]+…=1

I-(2)

 答:42

([18/3]+1)([8/3]+1)([4/3]+1)([2/3]+1)([1/3]+1)([1/3]+1)([1/3]+1)([1/3]+1)=42

I-(3)

 答:2^4 * 3^6

19!=2^16*3^8*5^3*7^2*11*13*17*19
(8+1)(2+1)(1+1)(1+1)(1+1)(1+1)*(19*5-17*4)=2^4*3^6個

I-(4)

 答:15

i)10^k*2型
min{18,4}+1=5個
ii)10^k*10…01型
2,3,5は10…01型の数の約数になりえない。
7^2*11*13*17*19の約数を全部調べると10…01の形をしているのは11,1001のみ。
よって2*(min{18,4}+1)=10個

i)ii)をあわせて5+10=15個

II-(1)

 答:1:2

CD=8,D(0,0),C(8,0),N(4,0),M(8,3)とする。
CN=ND=4,CM=3となる。
△MCN∽△NDPよりDP=16/3
∴MP=25/3
∴PQ=100/9,MQ=125/9
MP⊥PQよりAP:AQ=24:7
AQ=28/9,AD=BC=16
∴BQ=44/9,BM=13
8:16=1:2

II-(2)

 答:(44,117)

△BQMに注目して
(44/9)^2+13^2=(125/9)^2⇔44^2+117^2=125^2
(44,117)=1なので(a,b)=(44,117)は条件を満たす。

III

 答:i)中心Q、半径PQの円Dを描き、Cと再び交わる点をRとする。
 ii)中心P、半径PRの円Eを描き、Dと再び交わる点をSとする。
 iii)直線PSを描く。この直線が求める接線である。

QP=QR=QS,PR=PS
∴△QPS≡△QRP
∴∠SPQ=∠PRQ
接弦定理よりPSはPでCに接する。■

IV-(1)

 答:280

O(0,0),A(1,0),B(0,1)の斜交座標を入れる。
(l,m)と(l+1,m)の間を辺で結ぶ。  (∀l,m∈Z)
(l,m)と(l,m+1)の間を辺で結ぶ。  (∀l,m∈Z)
(l,m)と(l-1,m+1)の間を辺で結ぶ。  (∀l,m∈Z)

格子点(a,b)が
a≡b (mod3) のとき(a,b)にOとかく。
a≡b+1 (mod3) のとき(a,b)にAとかく。
a≡b+2 (mod3) のとき(a,b)にBとかく。
(a,b)=1のとき原点と(a,b)を結ぶ線分は2(a+b)-3本の辺と交わる。

(1133+3)/2=568
P:={(a,b)|a+b=568,(a,b)=1,0 #P=φ(568)=280

IV-(1)

 答:280

Pの元のうちAとかかれているのは a=1,7,…,349,361,…567 である94点。

V-(1)

 答:
 1段目  2段目  3段目
 AAC HEC HEE
 ABC HFD IFF
 BBD IGD IGG
 
 同じ記号のところを1つのピースで覆う。

V-(2)

 答:不可能

各段の奇数行・奇数列目のブロックを黒く塗る。ピースを1つ置くとき黒く塗られたブロックは最大でも1つしか覆えないが、黒いブロックは30個あるので、28個のブロックで目標の形を作ることは不可能である。■


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Last Update - 06/08/07
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