Home Up=x+yの解 by くりばやし

最終更新日: 2001年3月23日(金曜日)


ここで考える問題は「a=x+y n,x,yは自然数 x,yは互いに素」の解を求めるというものです。

@ a≡0(mod 4)の場合

xが奇数⇔xが奇数    xが偶数⇔xが偶数  で、a≡0(mod 4)より

≡0(mod 2) なので、(x,y)は(奇,奇)か(偶,偶)。

(x,y)が(偶,偶)だと互いに素という条件に反するので、(x,y)は(奇,奇)。

よって、x,y≡1or3(mod 4)よって、x,y≡1(mod 4)

a=4m とすると、x=x4m=(x2m≡12m≡1(mod 4)

 も同じなので、x+y≡1+1≡2(mod 4)

しかし、 a≡0(mod 4)となってしまうので、これに解はない。

A a≡2(mod 4)の場合

a≡2 a≡0 a≡0 (mod 4) ・・・となり、n≧2のときa≡0(mod 4)

上と同じように(x,y)=(奇,奇)で、a=4m+2 とすると、

=x(4m+2)=(x(2m+1)≡1(2m+1)≡1(mod 4) となり、

+y≡1+1≡2(mod 4) となるので、n=1

+yが最小になるのはx=y=1のとき a=1+1=2となり、

a=2のときは(n,x,y)=(1,1,1)という解が一つだけある。

+yがこの次に小さくなるのは(x,y)=(1,3)のとき。

a<(1)+(3)=(3)+1 a≧1 ・・・・※

なので、a>2 のとき、これに解はない。

(※の証明は略させてもらいます。)

B a=3の場合

=(x)+(y)=(x+y){(x)−xy+(y)}

x+y=3 (x)−xy+(y)=3 とする。

     x+2xy+y=32m

   −)x−xy +y=3

       3xy    =3{3(2m−k)−1}

x+y≡0(mod 3)なので、{x≡0,y≡0}か{x≡1,y≡2}か{x≡2,y≡1}

一番はじめのものは、互いに素という条件に反するので違う。

xy≡1×2≡2(mod 3) よって、3xyは因数に3を1つだけもつ。

{3(2m−k)−1}は因数に3をk個もつ。よって、k=1

(x−y)=(x)−2xy+(y)<(x)−xy+(y)=3

(x−y)=0か1か4か9か・・・・となっていて、x=y だと、互いに素という条件に

より、x=y=1となってしまい3=1+1=2となってしまうので、x≠y

また、(x−y)<3より、(x−y)=1  

     x− xy+y=3

   −)x−2xy+y=1

         xy   =2 

よって、(x=1,y=2)か(x=2,y=1)  3=1+2=2+1=9

より、n=2 この場合の解は、(n,x,y)=(2,1,2),(2,2,1)

C aが奇素数の場合(a≧5)

=x+y=(x+y){(a−1)−x(a−2)y+・・−xy(a−2)+y(a−1)

          ↓               ↓   

          a               a   とする。

(x+y)(a−1)

a−1(a−1)a−1(a−2)y+・・・+a−1a−1(a−1)=a(a−1)m 

)   x(a−1)−     x(a−2)y+・・・・+     y(a−1)=a      

a−1−1)x(a−1)+(a−1+1)x(a−2)y+・・・(a−1a−1−1)y(a−1)

 =a{(a−1)m−k} ・・・・・☆

p−1Cm≡(−1)^m(mod p) (pは素数)を証明する。

p−1Cm=(p−1)×(p−2)×・・・×(p−m)/m! なので

p−1Cm×m!=(p−1)×(p−2)×・・・×(p−m)≡(−1)^m ×m!(mod p)   

ac≡bc(mod m)で、cとmが互いに素⇒a≡b(mod m)

(ac≡bcならばac−bc=(a−b)cはmの倍数。cとmは互いに素なのでa−bは

mの倍数。よってa≡b)で、また、m!とpは互いに素なので、  

この式がなりたつならば、p−1Cm≡(−1)^m(mod p)となる。

よって、p−1Cm≡(−1)^m(mod p) (pは素数)。

☆の左辺の第b項の係数はa−1Cb−1+(−1)^b≡1−1≡0(mod a)

よって、☆の左辺はaを因数に1個以上もつ。

☆の左辺をaで割ったときの係数をc1,c2,c3,・・・,caとする。

x+y≡0(mod a)なので y≡−x(mod a)となり、☆の左辺をaで割ると

c1x^(a−1)+c2x^(a−2)y+・・・+ca−1xy^(a−2)+cay^(a−1)

≡c1x^(a−1)−c2x^(a−1)+・・・−ca−1x^(a−1)+cax^(a−1)

フェルマーの小定理より、x^(a−1)≡1(mod a)なので、

≡c1−c2+c3−・・・+ca−2−ca−1+ca

=(c1+c3+・・・+ca)−(c2+c4+・・・+ca−1)

a−1C0+a−1C2+・・・+a−1Ca−1=d ・・・左辺の項の数は (a+1)/2 個

a−1C1+a−1C3+・・・+a−1Ca−2=e ・・・左辺の項の数は (a−1)/2 個

これはd=eである(理由は省略)。

a(c1+c3+・・・+ca)=(a−1C0−1)+(a−1C2−1)+・・・+(a−1Ca−1−1)

             =d− (a+1)/2 

a(c2+c4+・・・+ca−1)=(a−1C1+1)+(a−1C3+1)+・・・+(a−1Ca−2+1)

               =e+ (a−1)/2=d+ (a−1)/2

よって、 a(c1+c3+・・・+ca)−a(c2+c4+・・・+ca−1)

=a{(c1+c3+・・・+ca)−(c2+c4+・・・+ca−1)}

={d− (a+1)/2}−{d+ (a−1)/2}=−a

よって、(c1+c3+・・・+ca)−(c2+c4+・・・+ca−1)=−1? 0(mod a)

よって、☆の左辺はaを因数に1個だけもつ。

また、そうすると、a^{(a−1)m−k}=a^k×[a^{(a−1)m−k}−1]も1つだけaを

因数に持つことになるので、 a^k=a

x^(a−2) × (x−y)+x^(a−4)y^2 × (x−y)+・・・+x^1y^(a−3)×(x−y)+y^(a−1)  ・・・(yの方が大きいときはxとyを交換する。)★

x=y=1ではないので x−y≧1 x≧2 なので

この式は2^(a−2)より大きい aが4より大きい⇒2^(a−2)>a なので

★ >a よってこのようなx,yは存在しない。

よってこの場合に解はない。

Da=p (pは素数、mは1以外の自然数)の場合

(p^m)^n=x^(p^m)+y^(p^m)

p^mn=[x^{p^(m−1)}]^p+[y^{p^(m−1)}]^p

n'=mn x'=x^{p^(m−1)} y'=y^{p^(m−1)} とすると、

p^n'=x'^p+y'^p の解を求めるものになる。これはp≠3ならばこれに解はない。

p=3だと (x',y')=(2,1),(1,2)なので x'かy'=2^1となる。

よって、3^(m−1)=1 m=1となり不適。よってこの場合も解はない。 
 

これ以外の場合はまだ解決できていません。わかった人は連絡してください。

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